要点!自己管理・メンタルのキンドル独学

要点

  • 自己管理は苦行ではなく技法
  • 短期で自己管理能力向上を実感できるノウハウから試す
  • SNSや手帳で承認欲求を満たしながら挑戦する仕組みづくりが有効

自己管理・メンタルのキンドル独学の学習内容

目標・目的達成のため自分を律する 

自己管理は単なる我慢や苦行ではありません。長期的な目標や目的を実現するために、自分自身を上手に「運営」していくための「技法」が、自己管理です。

自己管理能力は後天的に獲得するものです。そもそも、誰しも子供の頃は大人のいうことに従い、学校で先生のいうことに従い・・・ときているはずです。全部を自分で決めて実践してこれたはずがありません。

たとえば「横断歩道をわたるときは危ない」と大人が子供の手を引いて、体験して諭すわけです。はじめから「自由な意思と発想で」行動していては、子供はクルマに轢かれて、大人になるまで生きていないはずです。

アスリートとよばれるスポーツ選手たちは、自己管理能力に長けているといわれます。しかし、彼ら彼女らも最初から自己管理ができていたわけではありません。スポーツをやりながら勝つための方法論として、自己管理の技法と習慣を身につけたのです。結果として「アスリート」とよばれる存在になっているのです。

そして、自己管理能力とは、特別な才能をもった一流アスリートのものだけではありません。長期的な資産形成やキャリア形成のために、標準的な一般人も身につけるべき・身につけられるものです。

キンドル本では「長期的な目標実現のためのテクニックや心構え」を身につける方法が、等身大の題材、エピソードとともに紹介・解説されています。

「時間」は最後の資源にして資産である

「時間」は、人種などあらゆる属性を問わず、ヒトがもちえる唯一にして最大の資源・資産です。

生まれながらや若くして難病を煩ってしまっていたりすると、その人の資源としての「時間」の物理的長さの総量は少ないのかとしれません。でも(無形の)資産としての「時間」の価値の総量は少なくないと思います。

もちろん難病や重度障害の場合のQoLを論じることにも意義があります。しかし、本研究所の趣旨とは少しずれてしまいます。

申し訳ありませんが、ここでは「キャリア形成を目指す健常な成人」に絞って、「時間」を議論します。

原論的な経済学によれば、「労働者がもちえるのは労働力だけである」とされます。健常な成人に限っていえば、すなわち「時間」です。要するに労働者は「時間」を切り売りするしかないというのです。

「賃金は、その労働者のもつ労働力(と再生産に必要な最低限の賃金)」で定められるとされます。現代的にいえば「学歴・職歴(と扶養状況など)で評価した年収」ということです。「いい高校、いい大学、いい会社」という価値観の源は、こうした「古典」に通じたものであるといえます。

つまり「『いい会社』に自分の『時間』を捧げていくことが『労働』であるという解釈になっていたのでした。この最たるものが、アルバイトの事業だとか、正社員の残業代という形で目に見えているわけです。

「時間を捧げる」という文脈のなかでは、「実際の仕事における時間あたりの成果(生産性)」というものは求められていませんでした。根性論ですらなく、むしろソーシャルゲームの「ログインボーナス」のほうに近いです。

ゲームでなく仕事であっても、毎日タイムカードの打刻をし続ければ「ログインボーナス」が貰えるという仕組みでした。これが日本で長らく続いてきた「労働観」だったと思います(いわゆるライン資本主義)。「時間」を定額でダイレクトに賃金に変換できたのでした。

しかし、流動性が高く不透明な時代となったいま、「時間さえ捧げればよい」という価値観も変わってきました。「実際に生み出した成果物」というものに力点がおかれるようになりました(アングロサクソン資本主義)。「時間」をダイレクトに賃金に変換するという論理が成り立ちません。裏返すと「成果がないなら、お金はもらえない」ということです。

「成果がないなら、お金はもらえない」というのは、アスリートと同じですね。アスリートは、単に練習時間を長くするとか継続年数が長くなるというだけで収入が増えたりはしません。競技会で勝っていかなければなりません。しかし練習しすぎると怪我のリスクも増えます。「限られた練習時間内で勝てる技量をつける」ことが常に求められているわけです。

アスリート気質が一般のビジネスマンにも求められるようになったいま、「時間」とは何でしょうか? 単に「会社に捧げればよいもの」でないのは確かです。

「時間」とは「誰かが無条件に定額でお金に変換してくれるもの」ではなくて、「自分の力でお金に変換させるべき資源」へと変わったわけです。

求められる自分の力には二種類あって、

  • 専門的な技能としての力
  • 計画を遂行する力

ということです。

専門的な技能はいうまでもないですね。明確に付加価値を担う部分です。しかし、どんな仕事も闇雲に取り組めるわけではなく、期日までにしあげる段取りが重要です。いろんなハプニングが突発する中で予定をまもっていく工夫がないと、専門的技能も発揮できません。

したがって、「時間」をお金にかえていくには、専門的技能の前に、計画を遂行する力が必須です。

そして、計画を遂行する力とは、自己管理能力に他なりません。「時間」に対する価値観が変わりつつあるなか、自己管理能力の必要性が、かつてとは比べものにならないほど大きくなっているのです。

自己管理に適した性格と基礎訓練としての学校

習慣や技法のまえに、もともとの人格や性格によって有利不利がどうしてもでてきたす。

  • 忍耐強い
  • 几帳面
  • ストイック

上にあげたような生まれもった、あるいは育った環境で身についてきた性格は、自己管理に有利です。というか、「いい学校」を出た人が身につけている傾向があります。よって「学歴」がきいてくる能力です。

そもそも学校は、考える力を身につける場所ではありません。考える力をつけたければ、ひとりで哲学書を読むべきです。学校は「答えが決まっている問題を解く訓練を通じて、自己管理を身につける場」だったのですね。「いい学校を出た人」は、自己管理の基礎訓練ができている人だといえます。だから企業は、どの世界の国でも上位校出身者を優先採用するわけです。

さて「自分の出た学校に一定の自信がある」という人は、ほんの少しの工夫と努力で、かなりの程度まで自己管理能力を高めることができます。たとえるなら、助走をつけて正しいフォームでハードルを飛び越える、という程度です。

どうすればハードル飛びのフォームが身につくのか、というノウハウがわかればいいですね。ノウハウというのが、精神論と方法論をわける大事な考え方です。

一方「自分の出た学校に自信ない」とか「進学校だったけど落ちこぼれ」とかのケースももちろんあります。というか、自信ない人の方が多数派でしょう。基礎訓練が十分とはいいがたいので、自己管理はいまから自力ですべて身につけていかないといけないです。

自己管理の基礎訓練ができてなかった人にとっては、十分な自己管理能力を身につけるのは相当の努力を要すると思います。たとえるなら、棒高跳びで無理やりバーを越えるような感じです。

「棒はどうもつのか」「棒をどこにたてるのか」「踏み切りのときの力の入れ方は?」と、細かく見ていかないといけません。棒高跳びではハードル飛びのようなイメージ程度では、全く飛べないどころか、大怪我もありえます。

棒高跳び並みに難しいうえに基礎訓練なしで、自己管理能力を獲得・・・それだけで人生の成功コースだといえます。でも、正しい練習方法さえわかれば、根性ではなく、実際の「技法・技能」として身につけていくことができます。

正しい練習方法を見つけるには、キンドル本で自分にあったノウハウをみつけるのが大切です。棒高跳びやハードル飛びのための、道具選び(スパイクとか手持ちの棒とか)のようなものです。

キンドル本では、お金、時間、異性にだらしない人が書いた、等身大の自己管理が書かれています。書店に並ぶ「スーパーマンたち」が書いたのとは一味ちがう、具体的なノウハウが満載です。

自己管理・メンタルを強化する方法

「瞑想や体力づくりが重要」などと言っていては、いつまでたっても実践できません。すぐに自己管理能力を高めるノウハウが求められています。

やりかたは人それぞれ異なりますが、私が有効だと思うことを紹介します。キンドル本でも複数の著者から出ている主張です。

  • 仕事を選別する
  • TODOリストをつくる
  • シングルタスクに集中する
  • 将来像を定期的に描く

仕事のなかには、やらなくてもいいようなしょうもない雑務があります。「雑務でいっぱいで何やったらいいかわからない」というのは、まさしく自己管理ができてない状態。「どれがいつまでなのか、いまやらなくていいのはどれか」を書き出してみるだけで解決への効果大です。

やらないといけないことが選別できたら、「その日ごとのTODOリスト」を書くようにしましょう。できてないことがいっぱいあっても不安に思うことはありません。「今日やるべきこと」だけ完了していればいいのです。「今日やるべきこと」だけをはっきりさせましょう。

シングルタスクに集中とは、まさしくいま決めようとした「今日やるべきこと」だけをやるわけです。その日やるべきことでないものは、別の日のTODOリスト行きにします。ダラダラせず、とにかく1日1日で完結させていくことが自己管理です。

将来像を定期的に描くのは、「なりたい自分」をいつも心の中にもつということです。たとえばダイエットも、運動と食事制限を「何のためにやっているのか」を毎日思い返すことが必要です。「やせてキレイになったワタシ」「筋骨隆々のイケてるオレ」を描くことが、力を内から生み出してくれます。

より具体的には、ツイッターなどのSNSで、そのチャレンジのゴール(目標体重)と現状(今日の体重)を報告し続けるような形です。チャレンジしている人には応援したくなります。応援してくれるフォロワーがいれば、「見られている」という責任感や緊張感も生まれて、「継続しなくちゃ!」という気持ちも強まります。精神論ではなく方法論とするには、SNS利用は効果的です。

そのほかにも、意識を高める、規則正しい生活をする、三食食べる・・・のように、いろんなやり方があります。即効性がなくても、徐々に自分の血肉になりような方法もあります。自分にあったやり方を増やしていくのが、強い自己管理能力につながるといえます。

キンドル本では、「習慣づけはこうやったら、こんなきっかけでうまくいかなかった」ということも赤裸々につづられています。等身大の題材、エピソードで紹介・解説されるノウハウから、自分にあったものを探して、試していきましょう。

キンドル独学のアウトプットの場は? 

キャリアアップや収入増のためのリスキリングとして勉強するのであれば、学んだことを実際に活用していかないといけません。

そもそも教養の学びでさえペーパーテストがあります。リスキリングの学びでも、「アウトプットを確かめる機会」を自分で意識的に設けるべきです。

自己管理は、文字通り自分の生活そのものです。やりはじめればすぐにできることもあります。しかし、重要なのは継続することです。したがって、「継続できていることを確認できる」のがアウトプットとして好ましいです、

節約、ダイエット、朝活、ジョギングなど具体的なテーマの場合は、対応している記録アプリで毎日記録をつけていくのがいいです。「自分はこれだけやってるんだ!」というのを目に見えるようにすることが大事です。

人間は承認欲求が強い、つまり誰かにほめてほしい生き物です。ツイッターやインスタにその記録を毎日書いていくのも非常に効果的です。

SNSがいやな場合や、仕事のことで書けないということはあるでしょう。その場合は、TODOリストを手帳カレンダーに書きましょう。カレンダーアプリでも、紙の手帳でもいいです。

そして、その日その日で消化したタスクを、二重線で塗りつぶしていきましょう。「予定がびっしり」ではだめです。「二重線がびっしり」が良いのです。二重線びっしりになると「こんなにたくさんタスクをつぶしたんだ!」という自信がつきます。カレンダーや手帳は、職場の同僚や上司に時々見せてみると「工夫も努力もすごい!」と認めてもらえるに違いありません。

自己管理のアウトプットは日常のいたるところ、主にお金と時間に現れてきます。どれもこれも、自分自信の飽きてしまう原因との戦いです。

「飽きずにに続けられる工夫・ノウハウ」は、キンドル本から学びましょう。


まとめ

  • 自己管理は苦行ではなく技法
  • 資源としての時間の位置付けが変わり、自分で自分の時間に価値をつけないといけない
  • 自己管理に長けるには学校の訓練が役立つ
  • 正しい練習方法があれば自己管理能力は大きく向上できる
  • 短期で自己管理能力向上を実感できるノウハウから試す
  • SNSや手帳で承認欲求を満たしながら挑戦する仕組みづくりが有効
  • キンドル本で自分にあった習慣づけの工夫を見つけるべし